社債の利息とは?利息(利子所得)にかかる税金や納税ルール、損益通算について解説

公開日:2022年11月25日
  • #社債の基礎
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    社債の利息は利払日に受取ることが可能

    社債を購入するということは、社債を発行した企業に資金を貸付けることを意味します。そのため、社債を保有していると定期的に発行企業から利息を受取ることが可能です。
    また、社債の利息が支払われる日のことを利払日(りばらいび)といいます。利払日は年2回が一般的ですが、年1回、年4回、毎月など、債券によってさまざまです。
    社債の保有者にとって利息は運用益になりますが、その利益は、所得としてどのような位置づけに分類されるのでしょうか。また、利息にはどのような税金がかかるのでしょうか。
    今回の記事では、社債の利息に関する所得の区分や税金のルールを中心に解説します。

    利息は利子所得に分類される

    社債の利息は利子所得に分類されます。
    利子所得とは、預貯金および公社債の利子ならびに合同運用信託、公社債投資信託および公募公社債などの運用投資信託の分配に係る所得のことです。

    具体的には以下の投資・貯蓄における運用益(利子)などが利子所得に当たります。

    • 預貯金
    • 特定公社債※
    • 一般公社債
    • 公募公社債投資信託
    • 私募公社債投資信託
    • 外貨建てMMF

    ※税法上において、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などの一定の公社債や公社債投資信託を指す

    計算はシンプルで、利息などの収入金額がそのまま利子所得の金額となります。
    また、利子所得の他にも運用益に関係する所得としては配当所得があります。こちらは株式の配当金などの収益分配金にかかわるものです。

    社債の利息にかかる税率は?社債ごとに異なる納税の方法

    投資資産の種別に関わらず、利子所得には以下の税金がかかります。

    個人 所得税15%、復興特別所得税0.315%、地方税5% 計20.315%
    法人 所得税15%、復興特別所得税0.315% 計15.315%※

    ※2016年1月1日以降に支払われる利息について、法人に係る利子割(地方税)が廃止になっています

    では、社債の納税方法はどのようなものでしょうか。
    社債の利子所得は、社債の種類によって納税方法が異なる部分が存在します。

    まず、​​未上場会社等が発行する社債などの一般公社債は、受取時に源泉徴収(税金額分だけ天引き)される源泉分離課税となり、他の所得との合算などはありません。また確定申告は不要です。※
    次に国債、地方債、上場企業等の発行する社債などの特定公社債に関しては、確定申告を行うことで申告分離課税を選択できます。

    ※同族会社の判定基礎となった株主等(同族株主等)が受取る一般公社債の利息は、総合課税扱いです

    損益通算が可能な場合はあるのか

    特定公社債の利子所得は確定申告を行うことで申告分離課税として扱われ、同じ申告分離課税である「上場株式等」、「一般株式等」、「特定公社債等」との損益通算が可能です。
    法人投資家の場合は、法人税の計算をする際に利子所得が益金として計算され、税金が別途調整されます。

    社債の利息に関する所得の分類や納税についてのまとめ

    ここまで社債の利息に関する所得の分類、納税方式を解説しました。
    源泉分離課税・申告分離課税の違いや損益通算ができるかどうかなど、確認すべき項目がいくつか存在しています。社債投資の際は利息の納税についておさえておきましょう。

    企業が社債利息の支払いを行う場合の勘定科目について

    ここからは視点を変えて企業側から見た社債利息の会計ルールをみていきます。
    一般的に金融機関に支払う利息は「支払利息」という勘定科目であるのに対し、社債権者(社債の保有者)に支払う利息は「社債利息」という勘定科目になり、営業外費用で計上します。
    もう一つ、社債の利息に関係する勘定科目として「有価証券利息」というものもありますが、こちらは企業が、自身の保有する社債の利息等を受け取る場合に用いられるものであり、社債利息とは別物です。

    企業が社債利息を仕訳する方法とは

    社債利息を仕訳する際には、「社債利息」と「未払社債利息」という2つの勘定科目を使います。

    • 社債利息:決算日までに支払った社債利息
    • 未払社債利息:利払日から決算日までに生じた社債経過利息

    他にも、利息支払時の所得税や地方税の源泉徴収を企業が担う場合がありますが、ここでは、社債利息と未払社債利息のポイントについてを説明します。
    具体例として以下を前提とします。

    例)
    決算日:3月末日
    発行日:5月1日
    利払日:4月末日、10月末日(当座預金口座より支払い)
    額面総額:1,000,000円
    利率:3%

    上記の場合で、社債を発行した年において、10月末日における1回目の利払日に6ヶ月分の社債利息を支払い、決算日に社債利息の費用計上を行うこととするとその仕訳は以下のようになります。
    ※利払日に6ヶ月分をまとめて仕訳する以外にも、毎月未払計上する方法もあります

    10月末日における利払日の仕訳

    10月末日の利払日に、6ヶ月分の社債利息を支払います。
    この時、利息は

    1,000,000円 × 3% × 6/12ヶ月 = 15,000円

    となり、以下のように仕訳を行います。

    借方勘定科目  金額  貸方勘定科目  金額
    社債利息  15,000   当座預金  15,000

    決算日における社債利息の見越し計上

    利払日が決算日と異なる場合は、一般的に前回利払日から決算日までの期間に対応する部分の金額を当期の費用として計上します。これを「社債利息の見越し計上」といいます。

    今回のケースでは未払月数が5ヶ月(11月~3月)となるため、計上すべき金額は

    1,000,000円 × 3% × 5/12ヶ月 = 12,500円

    となり、以下のように仕訳を行います。

    借方勘定科目  金額  貸方勘定科目  金額
    社債利息  12,500   未払社債利息 12,500

    なお、決算日に見越し計上された社債利息については、翌期首などにおいて以下のように再振替仕訳を行う必要があります。

    借方勘定科目  金額  貸方勘定科目  金額
    未払社債利息  12,500   社債利息 12,500

    社債利息の支払いを行う場合の勘定科目のまとめ

    • 一般的に社債の利息は「社債利息」として営業外費用に計上する
    • 金融機関へ支払う利息などの「支払利息」とは区分される
    • 一般的に利払日と決算日が異なる場合は、未払月数分の利息を「未払社債利息」として見越し計上を行う

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