社債の利払いとは?利払時期や計算方法、利払いの無い社債について

公開日:2022年10月21日
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社債の利払いとは利息が支払われること

社債の利払いとは、社債を発行した企業が社債を購入した社債権者へ利息を支払うことで、償還(社債購入時の元金の返済)とは別で行われます。

利息が支払われる利払日や元金が返済される満期日(償還日)は社債の発行時点で定められており、社債権者は、利払日に利息を受け取り、償還日に元本の返済を受けます。

そもそも社債とは、企業が資金調達を目的として発行する借用証書のことで、債券の1つです。債券とは、国や地方公共団体、企業などが借入により資金を調達する際に発行する有価証券を指します。

市場に流通する長期的な資金調達手段という点では株式と似ていますが、株式は自己資本にあたるのに対して、社債は借入金のため、発行企業は債権者に対して利息を支払うのです。

社債の利払日の時期や計算方法

利払いの時期や計算方法、発行企業向けの参考として、利息の支払いに関する帳簿上の仕訳などをご説明します。

利払いの時期

社債の利払いの時期は、毎月や年1回、年4回など、銘柄によって異なりますが、年2回に設定されているケースが一般的です。

利払額の計算方法

1年間の社債の利払いは、社債の額面金額に年利率を乗じることで算出できます。例として、「社債の額面が200万円、利率5%、利払いは半年ごと」の場合で考えてみましょう。
1年あたりの利払額は200万円✕5%=10万円です。
この例では半年ごとに分けて利払いされるので、一回あたりの利払額は5万円となります。

(参考)社債の発行企業向けの帳簿上の仕訳

簿記上で社債の利払いを仕訳する際は、通常の借入金の利息と区別して扱うため、銀行からの借入金に対する「支払利息」ではなく「社債利息」に分類されます。
また、社債の利払いは社債を購入してもらった対価として行うため、企業の財務活動から生じる費用を指す「営業外費用」として計上します。

社債の利払いが存在しない特殊ケース~割引債~

割引債とは、利息が無い代わりに額面金額より低い価格で発行される債券のことを言い、券面に利札(クーポン)が付いていないことからゼロクーポン債とも呼ばれています。
満期日には発行価格より高い額面金額で償還され、購入価格と償還価格との差が社債権者の利益となります。

一方、額面金額で発行されて定期的に利息が支払われる債券は利付債と呼ばれ、社債権者は保有中には利息を受け取り、満期日には額面金額が返済されます。

この利付債には、償還までの利率があらかじめ決まっている「固定利付債」と償還までの間の市場の値動きによって利率が変動する「変動利付債」の2種類があります。

利払い日を過ぎても社債の利払いが行われない債務不履行(デフォルト)

債券の利息や額面金額が期日を過ぎても支払われない状態を債務不履行(デフォルト)といいます。発行企業の倒産などにより返済不能になることで起こります。債務不履行の状況によって、以下の3つに分類されます。

履行遅延

利息や元本の支払いが期日より遅延すること。

不完全履行

利息の支払回数が定められた回数より少ない、償還時に額面金額の一部がカットされるなど、支払いの一部が行われない。

履行不能

償還も利払いもできない。

社債の利払いは利息の支払いで、元本の支払いとは別

社債の利払いとは、社債を購入してもらった対価として企業が社債権者に支払う利息のことでした。元本は、利払いとは別に社債の満期日に償還されます。

社債は予め利率や償還までの期間が決められており、決まった期日に決まった利息を得ることができます。計画的な投資計画を立てやすい事が魅力ですが、発行企業の財務状況によって支払いが滞ってしまう債務不履行のリスクがゼロではありません。
社債を購入する際には、発行企業の信用リスクを十分に考慮するようにしましょう。